年齢制限が気になる50代中高年は、転職サイトよりも転職エージェント(人材紹介会社)を活用したほうがいいと、以前の記事に書いた。

今でもその考えは変わってはいないのだが、転職サイトから時折届くオファーメールを見ていると、頭ごなしに転職サイトは使えないと決めつけるのは、ちょっと違うかなと思うようになってきた。
リクナビNextを利用する
転職サイトも色々あって、明らかに若者向けのサイトや、年収の低い求人がほとんどのサイトなど、それぞれに特色がある。
50代中高年が利用するならば、求人の量・質ともにすぐれているのがリクルートが運営するリクナビNextだ。
ちなみに、コンサルティング会社が年収600万円以上の人を対象に行った「転職サイトの利用動向調査」では、「現在の役職と同等以上の求人が多い」「現在の個人年収と同等以上の求人が多い」の項目で
1.ビズリーチ
2.リクナビNext
3.エン転職
との結果が出ている。
3種類のオファー

リクナビNext
リクナビNextには3種類のオファーがある。
期待度が高い順に
プライベートオファー
↓
興味通知オファー
↓
オープンオファー
となっている。
プライベートオファーは面談確約のオファーでもあるので、かなり期待度が高い(けれどほとんど届かない(涙))。
興味通知オファーはこちらが返信をすることで、企業が正式にオファーをしたいと思った場合(思わなかったらそのままみたいです)に面接や説明会などの案内が届くもの。
そして、希望のうっすいメール(笑)がオープンオファー。登録した職種や勤務地などの条件が企業の検索した条件に合致すると、とりあえず送られてくるメールだ。
やや消極的転職活動法として活用したいのが、実はこのオープンオファーなのだ。
絶妙なタイミングで届くオープンオファーの謎
オファーという言葉に敏感になっているので、メールのタイトルに「オープンオファー」の文字を見ると、一瞬テンションが上がる。それがたとえオープンオファーであったとしても、だ。
ワクワクしながらメール本文を確認。
すると。
そこにあるのは、昨日リクナビNextでチェックしたばかりの企業名。
あれ、まるで心の内を見ているかのようなタイミングだなぁ。
などと素直に感心していたのは最初の数回まで。
すぐに、こちらがアクセスしたから送って来たんだな、ということに気づいた。気づいたけれど念のためオープンオファーの仕組みについて検索。
やはりそうだ。こちらがアクセスすると、自動的に送られて来る仕組みになっている(らしい)。ただし、アクセスしたからといって闇雲にメールを送りつけて来るわけではない(そりゃ、そうだ)。
企業があらかじめ設定した条件(職種、勤務地、年齢など)に合致した人にのみオープンオファーが届くようになっているのだ。
ということは、
オープンオファーが届けば、とりあえず最低限の条件は満たしている。
ということになる。
企業が検索条件に何を指定しているかはわからないが、50代中高年の転職・再就職で最も気になる年齢に関しては、とりあえずクリアしていると考えることができる。
ちょっとしたことだが、この安心感は意外と大きい。
アクセスして寝て待つ
「若い人向けに見える求人だけれども、仕事内容的にはどんぴしゃで気になるなぁ」
なんて時には、リクナビNextのサイトにログインした状態で、求人情報の詳細画面にアクセスしてみる。そして一晩寝て待つ(←ここ大事)。
翌日にオープンオファーが届いていれば、最低限の条件は満たしているのだから応募をしてみる価値がある。もしも届いていなかった時は、企業の条件からはずれていた可能性が高い。
まとめ
100社応募した、いや200社だ、といった武勇伝がある中で、求人の少ない50代中高年が寝て待つってどうなのよ?
という疑問がないではないが。
それでも、手当たり次第に応募をして、積み重なって行くお祈りメールを見るのはけっこう辛い。
最初のうちこそ「やっぱり若い人向けの求人だったんだね」などと明るく言ってもいられるが
「残念ながら」
の文字を何度も見ていると次第に「自分なんて必要とされていないんじゃないか」という感情が湧いて来る。そうしてジワジワとやる気がすり減って行く。
長引く転職・再就職活動では、いかに心が折れないようにするか、それも大事なポイントだ。そのためにはダメージとなりそうな物事は、少しでも少ないほうがいい。
ほんのささやかな手助けだけれども、リクナビNextのオープンオファーをチェックすれば、最初から書類選考に通らない難敵に向かって、頭から突っ込んで行くような真似はしなくて済むはずだ。
ただし。
オープンオファーが届いたからといって、すんなりと書類選考に通るわけではない。
リクナビNextの発表によれば自分で申し込むよりも、オープンオファー経由のほうが、書類選考通過率が1.6倍高いとのことだが、まあ、その程度の確率だ。
くれぐれも「多少は役に立つかな」くらいの感覚で利用することをおすすめする。