小学校だか中学校だかで1度だけこのクレペリン検査とやらを受けたことがある。
その後は、就職活動の時ですらクレペリン検査に出会ったことがなかったので、すっかり廃れてしまったのだろうと思っていたら、なんと転職希望先の企業がクレペリン検査を利用していることが判明。
今でもまだ使っているんだ、とびっくりするのと同時に不安がひとつ。
確かクレペリン検査って、ちっこい数字を次から次へと足し算していくはず。ろ、老眼でも大丈夫なのか?
クレペリン検査とは
というわけでクレペリン検査なるものを今一度チェックしてみた。
正式名称は内田クレペリン精神検査。
精神検査って響きがなんか嫌だけど、それはともかく。
Wikipediaによると
1分ごとの作業量の継時的な変化のパターンから性格や適性を診断する。診断の基本的な考え方は、健康で性格面・適性面に大きな偏りのない人に典型的に出現する曲線型を「定型曲線」として置いた上で、その定型曲線との類似度やズレ、定型にあてはまらない曲線特徴の現われ方などからその人の性格や適性をみようとするものである。
のだそうだ。
大まかには以下の3つのポイントがチェックされる。
- 作業量(全体の計算量)
- 作業曲線(1分毎の計算量の変化)
- 誤答(足し算の間違い)
これらから処理能力の程度、性格・行動面の特徴が判断される。
ひたすら足し算
横一列にずらっと並んだ1桁の数字を隣同士ひたすら足して行く。1行あたりの制限時間は1分。
1分が経過すると次の行へ。
そこでもまたひたすら足し算。
全部で15行(15分間)の足し算を終えると5分の休憩。ふたたび1行あたり1分の制限時間で、更に15行分の足し算を行う。
所用時間は前半15分、後半15分、休憩5分のあわせて35分間。
この時の1分あたりの作業量の変化で、その人の性格や適正を判断するものなのだが、はっきり言って老眼にはつらい。
慣れないと目がちかちかするし、うっかりすると行を飛ばしそうになる。
性格、適正うんぬんの前に、実はこれって視力検査なんでは?と疑いたくなるほどだ。
年齢による手加減はない
あまり大きな声では言えないが、加齢によって視力は衰える。瞬発力、判断力、持久力なんかも、若い頃よりは劣っている(ような気がする)。
となると、ひたすら小さい文字を足して行くクレペリン検査は、年齢に応じて判断基準が変わってもいいんじゃないか、と思ったのだが、残念ながらそのような救済措置は一切ない。
あくまでも、若い人と同じ土俵で戦わなければいけないのだ。
作業量を増やす⇒練習
あくまでも全体の作業曲線を見て適正や性格を判断するクレペリン検査だが、一般的には作業量(計算量)は多ければ多いほどいいとされている。
作業量は〇A(まるA)、A、B、C、Dの5段階に区分されるが、クレペリン検査を受けるからには一番上の〇Aを目指したい。
前半55、後半65以上の計算ができれば〇Aと判定される。
なんで後半のほうが多く計算できないとダメなの?
と思いがちなのだが、そこが脳の不思議なところ。なぜか疲れているはずの後半のほうが計算量が増えるのだ。

(C)内田クレペリン検査
ちなみに、これが一般的な作業曲線といわれている。
前半は横向きのU字型を描くような形になる。後半は1行目が1番作業量が多く、あとは徐々に減って行く。ただし、減ったと言っても前半の作業量よりは常に多めをキープしている。
さて、いろいろと衰えがちな50代が、30代、40代の人たちとどう戦うか。
これはもう、練習をするしかない。
適正や性格の部分までは練習でカバーできないが(できるとする人もいる……)1桁の単純計算ならば練習で作業量を増やすことはできる。
ちっちゃい数字の羅列にも慣れる……かもしれない。
クレペリン検査の練習問題
EXCELベースの素晴らしい練習問題を公開しているサイトがあったので、こちらからダウロードしてありがたく使わせていただいた。
⇒M1就職対策面接練習 – Geotechnical lab, Nagaoka univ. of tech.
ページをずずっと下にスクロールさせて行くと、
「クレペリン検査対策・練習問題」の見出しがあるので、そこからクレペリントレーナーVer2.xlsをクリック。
EXCELのファイルがダウンロードされるので、これを開く……とわが家のExcel君にはセキュリティの警告が出現。
「オプション」をクリック。
ポップアップ画面があらわれるので「このコンテンツを有効にする」をチェックして、OKをクリック。
表の37行目あたりにある「Question」のボタンをクリック。すると数字がずらずらっと並んで問題が生成される。
このシートを印刷。
全部印刷してもいいのだけれども、練習問題だけを印刷したい時は、1ページ目と3ページ目をA4用紙に出力。
A4用紙を横にした状態で2枚を貼り合わせると、クレペリン検査の練習用シートができあがる。ただしこのシート
文字(数字)がかなり小さい。
本物のクレペリン検査はこれよりは多少文字サイズが大きいのではないかと思うのだが、それでも小さな数字がぎっしり書かれていることに違いはない。
少しでも多くの練習問題にあたって、小さな文字に目を慣らしておきたいところだ。
ちなみに。
どうしても本番での文字サイズが知りたいと言うあなたには、わが家では購入していないのだが「内田クレペリン検査 完全理解マニュアル」という本がある。
事前に検査機関へ判定を依頼できる公式検査用紙付き!
とのことなので、利用してみるのもいいかもしれない。