転職活動中の人、あるいは転職を考えている人ならば有料会員制転職サイトのビズリーチをご存じの方も多いだろう。
ほとんどの、というか私が知っている限り全ての転職サイト、転職エージェントは無料で登録できるにもかかわらず、ビズリーチだけはかたくなに有料スタイルを維持し続けている。
なぜ有料なのか?
ほとんどの転職サイト・転職エージェントが無料だというのに、なぜビズリーチだけが有料なのか?
当然、疑問だ。
そうした声がビズリーチも多く届いているのだろう。公式サイトには「ビズリーチ、なぜ有料?」のページがきちんと用意されている。
リンク ビズリーチ、なぜ有料? |選ばれた人だけの会員制転職サイト「BizReach(ビズリーチ)」
これによると。
企業にとってお客様とはお金を払ってくれる人のこと。
通常の転職サイトは求人を行う企業からのみお金をもらうので、お客様は企業となる。お客様(企業)にとって満足度の高いしくみを作り上げて行くと、求職者(私たち転職組)にとってはそのことがデメリットとなる場合もある。
ビズリーチは企業、求職者そうほうからお金をもらうので、両者にとって満足の行く仕組みを作り上げて行くことができる。
結果:ビズリーチはご利用されるすべてのお客様に価値を提供しています。
となるらしい。
ビズリーチの言っていることもわからなくはないのだが、だったら他の転職サイトや転職エージェントが求職者のことをちっとも考えてないのかと言えば、決してそんなことはない。
更に言うならばビズリーチは自前でアドバイザーを用意する転職エージェントではなくて、人材紹介会社と求職者とをマッチングさせるプラットフォームを提供しているにすぎない。
選択肢に偏りはないと言うものの、それは求人案件に目を通すまでの初期段階の話で、結局その後はビズリーチに登録している人材紹介会社(転職エージェント)と求職者との付き合いになる。
公平な価値提供のために、と転職エージェントが言うのならまだわかるのだが、マッチングの段階までしか関与していないビズリーチにそれを言われても、何だかピンと来ないのだ。
ビズリーチの会員はお金を払ってまでも転職をしようとする本気の人ばかりの集まりだから、人材紹介会社にとってはお宝データベースだという声もあるようだ。
けれど、この場合は利益を得ているのは企業や転職エージェント、そして会費を徴収しているビズリーチだけということになってしまい、どう考えても求職者はおいてけぼりだ。
となると。
当然のことながら、高い会費を払ってまでもビズリーチを続ける意味は本当にあるのか、ということになってくる。
約2ヶ月間利用してみて
ビズリーチに実際に登録してみての感想は以前に書いた。

若い人には次々とスカウトメールが届くらしいので、月額4980円(税抜)も高くは感じないのかもしれないが、わが家の場合は
2ヶ月間で
届いたスカウトメールが1通。
自ら応募した企業が1社。
というお粗末な結果に終わってしまった。
夫の職種の問題もあるので、50代の中高年の皆がみんなこのような結果になるわけではない。人事、経理、管理・経営者などを希望している人には、それなりの求人があるのではないかと思う。
それでもビズリーチの統計情報を見るに、直近の1ヶ月で55歳(50代の真ん中ってことでこの年齢)に配信されたスカウトメールの数はわずか777通。
もっともメール配信数の多い28歳が14万4036通であることから見ても、いかに少ないかがわかる(母数が違うので一概にはくらべられないが)。
この結果だけを見ると、やっぱり50代の中高年の転職は厳しいのかと思うところだが(もちろん厳しいことは厳しい)人材バンクネット、ミドルの転職 エンジャパンなどの無料サイトからはぽっつりぽっつりと求人案件が届いている。
有料のビズリーチに登録したから、その金額に見合うだけのスペシャルな求人案件に出会えるかと言うと、決してそんなことはないのである。
あるいは高額年収ばかりのビズリーチには、夫の市場価値が低すぎたのだろうか、と考えてみたりもしたのだが、求人検索をしてみればわかるように、決して高額案件ばかりを扱っているわけではない。
タレント会員向け求人案件などはものすごくリーズナブルで、ひょっとしてひょっとしたらハイクラス会員からタレント会員になったほうがスカウトメールが届くんじゃないかと思ったりもしたほどだ(会費も安くなるしね。ただし今までの年収で自動的に会員クラスを決められてしまうので、クラス変更はできない)。
無料会員(スタンダードプラン)へ
そんなこんなのビズリーチ。
月額4980円はさすがに支払う気になれなかったので、夫とも相談の上、これからは無料のスタンダードプランを利用することにした。
プラチナメール以外のスカウトメールを読むことができない、求人詳細を閲覧することができないなどの制約があるのだが、なにせ2か月で1通しかスカウトメールが届かなかったのだ。多少の制約があってもそれほど気にする必要はなさそうだ。
迷っているならとりあえずお試し登録
わが家ではあまり活躍してくれなかったビズリーチだが、その人の経歴、年齢、業界・業種によって結果は様々。なので、まずは1週間のお試し無料体験に登録してみるのは間違いなくおすすめ。
たった1週間……。
と思うかもしれないが、「スカウトまでの基本ステップ完了報酬」や「面接までの基本ステップの完了報酬」など、特定の条件をクリアすることで2か月程度は無料で利用できるので、ビズリーチのお役立ち度を知るには十分だ。
これは!と思えばその後も会費を払って継続すればいいし、う~ん、と感じたなら無料のスタンダードプランに移行すればいい。
ただしお試し登録をした際には、サイトの「設定」から会員の自動更新をオフにするのをお忘れなく。
設定>購入状況>プレミアムステージアップグレード状況の確認・再購入・解約>自動更新しない
で簡単に設定することができる。
以上、自動購入オフのわが家は、無料期間終了後そのままビズリーチの無料会員(スタンダードプラン)になりましたよ、のご報告でした。