昔々、新卒で就職活動していたころは、履歴書はもちろん手書きだった。
丁寧な字で心を込めて……、そんなようなことが就職指南書に書かれていたように記憶している。
少しでも丁寧な字であることをアピールしようと、私は万年筆で履歴書を書いていた。黒インクでは野暮ったいから、ブルーブラック色のインクを使っていた。
あれから時は流れて。
ミドルの転職エン経由で連絡をくれた人材紹介会社の方に、
写真添付の履歴書と職務経歴書をメールで送って下さい。
と言われた。
言われたからにはすぐに対応しないと「就職にかける本気度が伝わらない」らしいので、大急ぎで準備にとりかかった。
けれど、なにしろ初めての体験。履歴書と言えば手書きだとばかり思い込んでいたものだから、とつぜんの展開に予備知識ゼロ。
ネットでの検索だけを頼りに、何とか形を整えた……時の記録がこのエントリーである。
目次
どうしても時間がない場合
極論を言えば、今まで通りの普通の手書き履歴書をスキャナーでスキャンして、それをメールで送るという手がある。
ITリテラシーが低いと思われる可能性は高いが(でも、50代にどれほどのITリテラシーを期待してるだろう)緊急に履歴書を送らなければならない時は、とりあえずこの方法で急場をしのぐしかない。
期日に間に合わないよりは、首の皮一枚でもつなげておいたほうがいい。
このタイプの履歴書をメールで送る時には、時間がなかったので取り急ぎスキャンしたものを送ること、必要であれば後からきちんとデータ化した履歴書をメールすることなどを付け加えておきたい。
履歴書のテンプレート
さてここからは、メール添付用の履歴書を作る方法である。
「履歴書」「テンプレート」で検索をかけると、ありがたいことに履歴書を無料で公開してくれているサイトがいくつもある。どれも形式はほとんど同じなのだが、万が一にも間違いがあっては困る。
なので、安心を手に入れる意味でも、なるべく大手が公開しているものを利用すると、精神衛生上すこぶるよろしい(笑)
大手が公開している履歴書には以下のようなものがある。
⇒履歴書テンプレート・フォーマットのダウンロード |転職ならdoda
⇒履歴書・職務経歴書のサンプルダウンロード|転職コンシェルジュのワークポート
⇒履歴書(JIS規格) – Templates – マイクロソフトOffice.com
我が家では、dodaの履歴書を利用させてもらった。
ファイル形式:Excel、Word
用意されているテンプレートのほとんどは、PDF、Excel、Word形式のどれかになっている。
ほとんどの人は、ExcelやWordを業務で使っていると思うので、特に指定のない場合は自分の使いやすいソフトに対応した形式を選べば良い。
ただし、保存する時には注意が必要。相手が古いバージョンのソフトを使っていることを考えて、ファイルの拡張子はWordは「.docxではなく.doc」で。Excelは「.xlsxではなく.xls」にしておくと安心。
これらの拡張子で保存するためには、
Excelだったら
Officeボタン>名前を付けて保存>Excel97-2003ブック
を。
Wordだったら
Officeボタン>名前を付けて保存>Excel97-2003文書
を選ぶと、目的の拡張子のファイルになる。
ファイル形式:PDF
PDFファイルは閲覧が簡単で、ディスプレイで見た通りの形に印刷できるので、履歴書はPDF形式で送るべき、と書いているサイトも多い。
PDFにしておけば、エージェント側などで勝手に内容を書き換えられてしまうといったリスクもなくなる。
さて、このPDF形式のファイル、どうやって作るのだろうと思ったら、これが案外と簡単。
まずは、ExcelなりWordなりでいつも通りに書類を作成する。そして保存するときに
Officeボタン>名前を付けて保存>PDFまたはXPS
を選ぶだけ。
あっという間に、PDF形式の履歴書が完成する。
添付写真
履歴書につきものといえば身分証明書用の写真。
スピード写真よりも、写真館で撮ったものを使いましょう。
なんて話を時々聞くが、今回は、そんな悠長なことを言っている時間はなかった。どうやってデジタルデータで証明写真を手に入れるか。そのことが肝心だった。
写真館で撮影してデータをもらう
ネットで調べてみたところ。
カメラのキタムラが大々的に履歴書写真のデータお渡しをうたっていた。
ただし、要はデータ化された写真をCD-Rで受け取ることができればいいのだから、ほとんどの写真館で対応が可能と思われる。
一番安心で簡単な方法。
デメリットとしては料金が少し割高になること。
そうして我が家の場合、写真館に出向いて写真を撮るだけの時間的余裕がなかったので、この方法は却下した。
データを受け取れるスピード写真を利用する
世の流れにあわせるように証明写真も進化していた。
Ki-Re-iという名のスピード写真では、撮影した写真データをスマホに保存することができる。
⇒Ki-Re-i EX Withスマホ|Ki-Re-iお役立ちサイト
あらかじめアプリをダウンロードする必要はあるが、簡単にデータが手に入るという点では画期的。
ただし、設置されている場所が限られているのがネックではある。
⇒設置場所検索|プリントラッシュ・プリントラッシュフォトブック・証明写真機Ki-Re-i
もう一度言うが、我が家の場合、時間がほとんどなかったので、設置されている場所にまで行くのは現実的ではなかった。
よって、この方法も却下。
普通のスピード写真をデータ化
時間がなかったら、自前でなんとかするしかない。
最初は、部屋の白壁をバックにしてデジカメで写真を撮ってしまおうかとさえ思ったのだが、それではあまりにもあまりなので、とりあえず家から一番近いところにあるスピード写真機へと向かった。
写真を撮ったら即行帰宅。
今度はこれをスキャナーで読み取って、jpg画像で保存。1枚1枚切り離さずに、6枚続きのままで読み取ってしまったので、web上で画像加工のできる「Pixlr Express」を利用して、1枚分の写真をトリミングした。
とりあえずこれで、証明写真のデータ化は完了。
画質がいいとか悪いとか、細かくみたら色々あるのかもしれないが、ぱっと見た感じでは、さしたる不都合はなさそうだ。
履歴書に貼り付ける
データ化した証明写真を
挿入>図形
で呼び出して(Excelの場合)
履歴書の写真欄におさまるように、サイズを調整したら出来上がり♪
こうして、写真の添付された履歴書が晴れて完成。
やった、出来たよ、出来た!
と喜んだのもつかの間。実際にこの履歴書をメール添付するまでには、もうひとつ乗り越えなくてはいけない壁があったのだが、長くなってしまったのでその話は別記事で。
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